社会科学研究会

一人の人間を救えない社会科学なんていらないー日本のこと、世界のこと、人間のことを真剣に考え発信します。

SLIMテキスト(Ver.4)

 お世話になっております。「社会科学研究会」運営者です。SLIMのテキストを改訂しましたので、以下に掲載いたします。

 

<SLIMテキスト>

【目次】
<はじめに>
1.ポジティブなセルフイメージ
2.「生きる」とは?
3.目的・目標設定(マスターリスト)
4.目標達成のための計画・未来年表作り
5.目標達成のための習慣(しくみ)作り
6.人生の答え


<はじめに>

 ずっと下向いていたっていい
 何もしなくていい

 ポジティブになれなくたっていい
 目標がなくたっていい

 優しくなくたっていい
 対人恐怖症でもいい

 沈黙にたえられる場所
 本当の絆

 存在を認める場所
 永遠に生きるための学校


これから一緒に学んでいく場所、「永遠に生きるための学校(SLIM)」は皆さんの居場所そのものです。
このテキストは、私たちがこれから学んでいくうえで「道しるべ」となるものです。
このテキストを使って、あなたが自分の人生を生きることができるようになるため、あなたの人生をより豊かにするために、粘り強く指導します。
また、指導する際はこのテキストをベース(土台)にしながら、指導法をあなたに合った方法にカスタマイズします。

私たちSLIMは、あなたを信じます。信じつづけます。
だから、私たちを信じてください。

永遠に生きるための学校(SLIM)は、教育革命を起こします。それは、この国の教育のデファクトスタンダードを変えることであり、人生の困難を自分の力で乗り越える力を身につけることです。
私たちは、たたかいつづけます。
この国の人々がもう”永遠に”思考の漂流から脱するために。
この国の人々が永遠に生きるために。

これから一緒に楽しんでいきましょう!
Let's enjoy with us!


【本文】
1.ポジティブなセルフイメージ

<主観的事実に依存する世界>
SLIMが提唱する「セルフヘルプ教育」(Self-Help Education)の前提となる考えがあります。
それは、世界は「自分が自分のことをどのように見て、感じて、考えているか」に依存しているということです。ここで、「自分が自分のことをどのように見て、感じて、考えているか」を「セルフイメージ」(自己概念)と呼びます。セルフイメージに依存しているのは、今自分の見ている世界や自然環境、人間関係などにいたるすべてのものです。信じられないかもしれませんが、物理法則でさえ、人間が「そうであると思っているもの」(主観的対象)に依存します。ここで、例を挙げます。「寒い」という事実は客観的事実(objective fact)ではなく、主観的事実(subjective fact)でしかないということです。つまり、世界は主観的事実によって成り立っていると言ってもよいでしょう。そのように考えると、人間が用いる概念や言葉の中には、決定的に誤っているものが存在することが分かります。それは、「~べき」(should)、「~しなければならない」(must)、「~でなければならない」(must be)という概念です。なぜなら、それらは客観的事実(そうであることが客観的に証明され、もしくは信じられている事実)の概念を前提にしているからです。
SLIMの「セルフヘルプ教育」では、このような客観的事実を前提とした指導を行いません。SLIMでは、「世界は主観的事実によって成り立っている」という認識のもとで、生き抜く力を身につけるためのトレーニングを行います。
では、主観的事実によって成り立っているこの世界の中で、自力で生き抜くためにはどうすればよいか。その際に決定的に重要になってくるのが、セルフイメージを開発するということです。主観的事実に依存している世界においては、セルフイメージを変えれば、世界も変わります。セルフイメージが変わらなければ、世界も変わりません。世界は、セルフイメージに依存しているのです。
そのため、SLIMではセルフイメージの開発を重要視し、セルフイメージのトレーニングを徹底的に行います。
では、セルフイメージの開発をどのように行うのでしょうか。

<セルフイメージの開発>
セルフイメージの開発の土台となる概念は、「目的志向」です。「目的志向」とは、まず目的があり、それを達成するために行動や思考を動員する姿勢や生き方のことです。目的志向の生き方を実践する人は、セルフイメージもまた「意図的に変える」ことができるものとして捉えます。そしてセルフイメージは事実、意図的に変えることのできるものなのです。
セルフイメージを意図的に変えることができるものとすれば、どのようなセルフイメージにすればよいか。一つ確実に言えることは、目的を達成するためには「ポジティブなセルフイメージ」が好ましいということです。

<ポジティブなセルフイメージ>
ポジティブなセルフイメージとは、「私は~できる」、「私は気分が良い」、「私は目標を必ず達成する」、「私は幸せだ」といったセルフイメージのことです。ここで大事なことは、実際に「自分が今ポジティブな状態であるかどうか」は関係ないということです。ポジティブなセルフイメージは、人をポジティブな行動をとることに向かわせます。なぜなら、セルフイメージは、人間の行動に直接の影響を与えるからです。このようにSLIMでは、自分にとって望ましい行動をとるために、思考や感情を総動員します。SLIMでは、ポジティブなセルフイメージを開発するために、言葉の力を使います。ここでは、セルフイメージを開発するための言葉を「セルフトーク」と呼びます。
試しに、ポジティブなセルフトークを作ってみましょう。

例 「私はできる」
  「私は気分がすこぶる良い」
  「私は幸せな気持ちでいっぱいだ」
  「私は望んだものを何でも手に入れることができる」
  「大丈夫、私は絶対に大丈夫だ」
  「絶対にうまくいく」

次に、先ほど作ったポジティブなセルフトークを声に出して読んでみましょう。最初は違和感を感じたり、恥ずかしく感じるかもしれません。しかし、最初は何も考えずにただ繰り返し声に出して読んでみましょう。

例 「私はできる、私はできる、私はできる…」
  「私は幸せだ、私は幸せだ、私は幸せだ…」

何も考える必要はありません。「実際にそう感じるかどうか」は関係ありません。ただ、「発声する」という行為そのものを楽しむかのように、声に出して読んでみましょう。

例 「私は幸せな気持ちでいっぱいだ、私は幸せな気持ちでいっぱいだ、私は幸せな気持ちでいっぱいだ…」
  「私は望んだものを何でも手に入れることができる、私は望んだものを何でも手に入れることができる、私は望んだものを何でも手に入れることができる…」

ポジティブなセルフトークを何度か声に出して読んでみて、どんな気持ちになりましたか?最初は何も感じなくても、何も考えなくても結構です。やがて時間が経てば、少しずつですが確実に成果が表れてきます。
今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<セルフトークの練習>
こんにちは。前回は、ポジティブなセルフトークを練習しましたね。
今日も、ポジティブなセルフトークをもう少し練習してみましょう。今日は練習のときに、以下の点に気をつけながら読んでみましょう。
 1.ポジティブなセルフトークの先頭に「一人称」(私、僕、自分…)をつけて読んでみましょう。
 2.ポジティブなセルフトークを読む際に、感情を少し込めてみましょう。例えば、「私は幸せだ」というセルフトークを読む際に心の中で”私 は幸せだ”と感じるように意識してみ ましょう。最初はうまくできなくても構いません。ただ、感情を込めようと意識するだけで構いません。

早速練習してみましょう。

例 「私はできる、絶対にできる!」
  「私は素晴らしい人間だ!」

最初はうまくできなくて構いません。うまくできない場合は、抑揚をつけて読んでみましょう。特に、「絶対に」や「素晴らしい」といった単語にアクセントをつけて強く発音してみましょう。セルフトークが少しずつ、確実にうまくなっているはずです。大丈夫、確実に前へ進んでいます。

<ポジティブなセルフイメージへの転換>
ただ、生活するうえでどうしても、ネガティブなイメージが浮かんでくることがあります。例えば、「嫌な感じがする」、「気分が悪い」、「うまくいくか不安だ」といった具合です。そのようなネガティブなイメージが浮かんだときにこそ、ポジティブなセルフイメージが特に効果的になります。これが、セルフイメージの転換です。試しに、セルフイメージの転換の練習をしてみましょう。セルフイメージの転換は、最初にネガティブなイメージを思い浮かべて、その後にそのイメージを打ち消すかのように、ポジティブなセルフイメージを音読することで可能になります。以下の例を参考にして実践してみましょう。

例 ・「うまくいかないことがあるかもしれない」と思った後に、「でも、私はできる」と声に出す
  ・「気分が浮かない気がする」と思った後に、「しかし、私はますますエネルギッシュになっている」と声に出す

このような練習を行うことによって、ネガティブな気持ちが起こっても、すぐにポジティブなセルフイメージへ転換することができるようになります。ポジティブなセルフイメージへの転換を数分間の休息(インターバル)を挟んで何度か行ってみましょう。

<自分の思考や感情の特徴を知る>
これまで、ポジティブなセルフイメージへの転換を練習してきました。ポジティブなセルフイメージを練習するうえで重要なことは、自分の思考や感情の特徴を知ることです。ただ一方で、自分の思考や感情の特徴を知ることは最も難しいことでもあります。自分のことは自分が一番分からないからです。自分の思考や感情の特徴を知るために、どのようなトレーニングがあるか紹介していきましょう。

例 ・自分がどのようなことを思っているかに気を留めてみる
  ・自分がどのようなことを思っているかを紙に書き出してみる
  ・自分がどのようなときに良い(ポジティブな)気持ちになるかを書き出してみる
  ・自分がどのようなときに悪い(ネガティブな)気持ちになるかを書き出してみる

特に、自分がどのようなときに悪い(ネガティブな)気持ちになるかを知れば、効果的にポジティブなセルフイメージへの転換を行うことができるようになります。ネガティブなイメージが浮かんでくるときには、例えば以下のような特徴があります。

例 ・空腹時
  ・睡眠不足の時
  ・生理的に不調な時(風邪、腹痛、生理痛など)
  ・孤独を感じた時
  ・人混みの中にいる時
  ・天候が悪いとき
  ・心ない言葉をかけられたとき

自分の思考や感情の特徴を知ることにより、ネガティブなイメージが浮かんたまさにそのときに、ポジティブなセルフイメージへの転換を行うことができるようになります。

<エクササイズ>
自分がどんなときにネガティブな気持ちになるのか観察してみましょう。
ネガティブな気持ちが浮かんだら、それをできるだけ紙に書き留めてみましょう。紙に書き留めた後、すぐポジティブなセルフイメージへの転換をしてみましょう。今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<自分を演出する>
前回は、ポジティブなセルフイメージへの転換を練習しました。自分の思考や感情の特徴を知り、特にどんなときにネガティブなイメージが浮かんでくるかを把握すれば、ポジティブなセルフイメージへの転換を行えることを学びました。
今回は、さらに一歩進んで「できる自分」を演出する練習をしましょう。「こうなりたいと思った自分の姿」や「理想的な自分の姿」を心の中、身体の中でイメージしてみましょう。最初は、うまくできなくて構いません。「こんなはずがない」と思うほどの理想的すぎる姿でも構いません。

例 「私はできる人間だ。私は輝いている。私は周りを引っ張っていく存在だ。」
  「私は何度でも立ち上がる。苦しいことや困難もある。しかし私は決して諦めない。私はこんなところで終わる人間ではないからだ。」

さらに、「できる自分」のセルフトークを背筋を伸ばし、笑みを浮かべ、声に抑揚をつけて読んでみましょう。

例 「私はできる人間だ。私は輝いている。私は周りを引っ張っていく存在だ。」
  「私は何度でも立ち上がる。苦しいことや困難もある。しかし私は決して諦めない。私はこんなところで終わる人間ではないからだ。」
  「私はかっこいい。私は美しい。私は自分のことが好きだし、周りの人も私のことを好きでいてくれる。」

さらに、鏡を見ながら、以上のセルフトークを声に出してみましょう。鏡を見ながらセルフトークを実践することで、より効果的に五感を活用することが可能になります。

何度も言いますが、セルフトークの内容に対して実際にどう思っているかは関係ありません。難しく考えず、粘り強くつづけてみましょう。
今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<タスクの完了とサンドウィッチ・メソッド>
前回は、「自分を演出する」ためのセルフトークを実践しましたね。大丈夫です。一歩ずつ前へ進んでいます。
今回は、今まで実践してきたセルフトークに、少しずつ行動を絡めていきましょう。簡単にできるタスクを行ってみましょう。やり方を説明します。
まず、今まで行ってきたポジティブなセルフトークを声に出します。

例 「私は自信を持ち、自分自身を尊敬している。」
  「私は着実に進歩している。」

そして、その後すぐに簡単なタスクに取りかかります。ポイントは、時間や労力を殆ど要しないような本当に簡単なタスクを選ぶことです。
決して難しいタスクを最初から行おうとしないでください。以下に、幾つか例を挙げます。

例 ・カーテンを開ける
  ・窓を開ける
  ・椅子やベッドから立ち上がる
  ・やってみたいことを一つ紙に書く
  ・電気のスイッチをつける
  ・ストレッチをする
  ・一歩部屋の外に出てみる
  ・顔を洗う
  ・一つだけ物の配置を変えてみる(ex.本を机の右側に置く)

タスクをやり終えたら、もう一度ポジティブなセルフトークを声に出してみましょう。

例 「私は自信を持ち、自分自身を尊敬している。」
  「私は着実に進歩している。」

また、以下のような言葉で、タスクを完了した(タスクに手をつけた)自分を褒めましょう。

例 「すごい!すごいよ!」
  「よく頑張ったね!」
  「偉いね!」
  「頑張った君が大好きだよ!」
  「そんな君が魅力的だよ!」

以上をまとめると、順番は以下の通りです。

【順番】
1.ポジティブなセルフトーク→2.タスクの完了→3.ポジティブなセルフトーク

ポイントは、①ポジティブなセルフトークとタスクの完了をサンドウィッチのように交互に行うこと、②セルフトークとタスクの完了との間に時間を空けないこと、そして③決して難しいタスクを行おうと考えない(スモールステップでよい)ことです。
この「サンドウィッチ・メソッド」を使うことで、無理なく少しずつ自分に自信をつけていきましょう。ポジティブなセルフトークを声に出してすぐにタスクに取りかかります。そして、タスクの完了と同時に、またポジティブなセルフトークを声に出します。このエクササイズを行うことで、行動と言葉の方向性を一致させ、自信をつけることができます。可能であれば、鏡の前で(笑みを浮かべながら)ポジティブなセルフトークを声に出してみましょう。
今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<複数のタスクとベスト4>
前回は、ポジティブなセルフトークに加えて、初めて簡単なタスクを行ってみました。よく頑張りましたね。疲れを感じたら、少し休むようにしましょう。焦らなくて大丈夫です。
今回は、2つ以上のタスクをやってみましょう。2つ以上といっても、難しいタスクを行う必要はまったくありません。

例 ・椅子やベッドから立ち上がる→カーテンを開ける
  ・靴下を履く→椅子やベッドから立ち上がる

最初はゆっくりで構いません。焦らず行ってみましょう。
次に、2つのタスクを箇条書きで紙に書き出してみましょう。

例 ・椅子やベッドから立ち上がる
  ・カーテンを開ける

2つのタスクを書き出したら、その2つのうち、より簡単なものを選び右側に書きましょう。

例 ・椅子やベッドから立ち上がる → ・椅子やベッドから立ち上がる
  ・カーテンを開ける

そして、右側に書き出したタスクから最初に手をつけるようにするのです。このように、常に最も簡単なタスクから始めることで自分に自信がつき、それ以外のタスクにもスムーズに取り組むことができるようになります。この理論をここでは「ベスト4」と呼びます。複数のタスクを「ベスト16」→「ベスト8」→「ベスト4」→「ベスト2」と、まるでトーナメント形式のように選んでいく方法だからです。タスクが3つ以上になったときも、やり方はまったく同じです。
タスクが3つ以上ある場合、以下のように「ベスト4」メソッドを使います。

例 ・椅子やベッドから立ち上がる → ・椅子やベッドから立ち上がる → ・椅子やベッドから立ち上がる 
  ・カーテンを開ける        ・カーテンを開ける
  ・靴下を履く

この場合、一番右側に書き出したタスクから手をつけ、次に右から二番目のタスク、最後に一番左側のタスクに手をつけます。
手をつける順に、タスクに①~③の番号をつけると、以下のようになります。

例 ①椅子やベッドから立ち上がる → ①椅子やベッドから立ち上がる → ①椅子やベッドから立ち上がる 
  ②カーテンを開ける        ②カーテンを開ける
  ③靴下を履く

これが4つ、5つ、6つとなってもやり方は同じです。この「ベスト4」を行うときの最大のポイントは、優先順位を定めてタスクに手をつけたら、「今、手をつけているタスクのことだけを考える」ことです。言い換えれば、優先順位が後のタスクのことは一切考えないことです。例えば、「椅子やベッドから立ち上がる」というタスクを実践するときは、「カーテンを開ける」などの他のタスクのことは一切考えません。そうすることで、タスクの完了度、完成度が高くなります。決して焦らず、目の前の一つのことだけに意識を集中させるよう心がけましょう。そうすることによって、集中力というものは自ずと身についていきます。
そして、タスクを完了したら必ず自分を褒めましょう。

例 「すごい!すごいよ!」
  「よく頑張ったね!」
  「偉いね!」
  「頑張った君が大好きだよ!」
  「そんな君が魅力的だよ!」 

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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2.「生きる」とは?

<なぜ生きるのか?>
唐突な質問ですが、人間はなぜ生きるのでしょうか?私たちは、そもそもなぜ生まれてきたのでしょうか?
好きなことをするため?楽しく生きるため?人に貢献するため?生きる意味は人によって違う?生きる意味なんてそもそもない?
生きる意味や理由については、昔から様々な見解があります。そもそも生きる意味を考えること自体に論理がない、矛盾しているという意見もあります。
生きる目的など本当にあるのでしょうか?

<生きる目的と今までの人生>
それでも、人生には「目的」があるという前提で話を進めると、あることに突き当たります。それは、今までの人生において支配的な価値観(大切だった価値観)は何か、ということです。言い換えると、自分の今までの人生はどのような「方向性」を持っていたか、ということです。
自分の人生の価値観や方向性は、以下のような質問に答えることで把握することができます。

・今までの人生において、大切だった「価値観」は何ですか?それは今でも本当に大切ですか?
・どんなときに一番「幸福」だと感じますか?それはなぜですか?その気持ちを「再現」することは可能ですか?
・今までの人生において、一番悲しかった瞬間は?それはなぜですか?もう一度同じ出来事が起きたら、今でも同じように悲しくなると思いますか?
・今までゆるせないと感じたことは何ですか?それはなぜですか?今でもそれはゆるせないですか?
・今までの人生において、恥ずかしいと感じたことは何ですか?それはなぜですか?それは本当に恥ずかしいことなのでしょうか?
・今までの人生において、今だったらもっとうまくできると思うことはありますか?それは何ですか?今だったら、どんなふうにうまくできますか?
・今までの人生において、「こんな風になりたい」と思った人はいますか?自分はそんな風になれると思いますか?そうなるためには、何をすればいいと思いますか?

できれば、上の質問に対する答えを自分なりに紙に書き出してみましょう。うまく答えられなくても構いません。うまく言葉に出来なくても構いません。何となく感じて、振り返ってみてください。
ある程度書き出したり、まとめることができたら、一緒にお話ししましょう。

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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3.目的・目標設定(マスターリスト)

<目標とは何か?>
前回は、今までの人生における価値観と目的について振り返ってみました。
今回は、いよいよ「目標」(goal)を創ってみましょう。そもそも「目標」とは何でしょうか?「目標」とは、「期限を伴った夢」だと言えます。ただし、ここでは夢と目標の違いについて、それほど深く考えなくて大丈夫です。
なぜ、夢や目標を持つことがポイントなのでしょうか?それは、夢や目標だけが究極的には「現実を突き動かす力」を持っているからです。そのため、夢や目標は常に「現実に先立って存在する」ものです。
現実から夢や目標が生まれるのではなく、「夢や目標から現実が生まれる」のです。夢や目標を創ることで、自分の人生(現実)を能動的に創り出し、コントロールすることができるのです。
試しに、目標を一つ創ってみましょう。最初は漠然とした目標で構いません。

例 「10か国に行く」
  「本を1000冊読む」
  「好きな人に想いを伝える」
  「ゲームマスターになる」

もし目標の数値化が可能な場合、できるだけ数値化しましょう。(ex.「本を1000冊読む」)ただ、最初は漠然とした目標で結構です。徐々に具体的な目標を目指していきましょう。

例 「格好良くなる」
  「ピアノを弾けるようになる」
  「体重を5kg減らす」
  「アラビア語を話せるようになる」

ここでのポイントは、夢や目標を他人と比べないことです。自分が直感的に気になったことや情熱を感じたもの、好きなことを中心に目標を考えるようにしましょう。また、今達成可能かどうかはまったく関係ありません。むしろ、現時点で達成可能なものは「現実」であり、「夢」や「目標」ではありません。他人の目標(価値観)や現時点での達成可能性を完全に無視することが、目標を立てるときのポイントです。
目標を一つ思いついたら、試しに紙に書き出してみましょう。

例 「作曲をする」
  「乗馬を始める」
  「ヘアスタイリストになる」
  「人前で話せるようになる」

目標を紙に書き出したら、自分を褒めましょう。

例 「すごい!すごいよ!」
  「よく頑張ったね!」
  「偉いね!」
  「頑張った君が大好きだよ!」
  「そんな君が魅力的だよ!」

紙に書き出した目標が、あなたの成長のあかしです。大丈夫です。絶対に達成できます。
最後に、紙に書き出した目標を声に出して読んでみましょう。

例 「自作のパソコンを作る」
  「100m泳げるようになる」
  「体力をつける」
  「マーケティングの勉強をする」

最初は、本当に実現できるか不安になるかもしれません。しかし、何度も何度もくり返し声に出すうちに目標が潜在意識に刷り込まれ、自動的に実現するシステム(仕組み)が徐々に出来上がっていきます。今は焦らず、ゆっくりと目標を声に出してみましょう。まるで、すでにその目標を達成しているかのごとく。
紙に書き出した目標は、次回のレッスンまで取っておきましょう。(コピーでも構いません。)

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<マスターリスト>
前回は、「目標」を創ってみましたね。ただ、目標は一つとは限りません。
また、時間が経つにつれて目標は増えていくものです。
そこで、目標が生まれるごとに、それをリストに書き出してみましょう。ここでは、そのリストのことを「マスターリスト」と呼びます。

例 1.「自作ラジオを作る」
  2.「連続で10km走れるようになる」
  3.「スキューバダイビングをする」
  4.「競馬場に行く」

目標は、いくつに増えても構いません。目標が増えるごとに、マスターリストに書き加えるようにしましょう。目標のリストが増えるたびに楽しい気持ちになってくるはずです。

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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4.目標達成のための計画・未来年表作り

<詳細リスト>
前回は、目標を「マスターリスト」に書き出してみましたね。ただし、マスターリストの段階では、目標を達成する具体的な期限や方法については触れませんでした。それは、マスターリストの時点では、実現可能性を無視してできるだけ多くの目標を創るためです。やりたいこと、気になったことが少しでも思い浮かんだら、あまり深く考えずにどんどん追加していきましょう。

例 「茶道を習う」
  「プラモデルを3体作る」
  「一人旅に行く」
  「映画を100作観る」

今回は、さらに目標を具体化してみましょう。

<未来年表とは?>
目標を達成するために最初に使用する強力なツールが「未来年表」です。未来年表とは、現在の状態と目標から逆算して1年後、2年後、3年後など未来の予定について記した年表のことです。未来年表を見ることで、今自分が目標の達成に向けてどの位置にいるかが一目で分かります。
未来年表を作成するときのポイントは、①まず初めに最終的な目標を書くこと、②現状を把握すること、③目標と現状の差(①-②)を書くことです。
まずは一つ簡単に書き出してみましょう。

例 ①目標:「心身ともに死ぬまで健康でいる」
  ②現状:「風邪を引くことが多い」、「ストレスを感じることが多い」
  ③目標と現状の差:「風邪を引く回数を減らす」、「ストレスを減らす」

上の例は、「数値化」することが難しい目標ですが、数値化できる場合は以下のようになります。

例 ①目標:「本を3000冊読む」
  ②現状:「1000冊」
  ③目標と現状の差:「本を2000冊読む」

ここで、一見数値化が難しく見える目標も、できれば以下のように数値化するようにしましょう。

例 「老後まで何の心配もなく暮らせる経済力をつける」→「1000万円貯める」

<目標の数値化と肯定形>
なぜ、目標をできるだけ数値化するのかというと、数値化した方が目標の達成が近づくからです。数値化がどうしても難しければ、「具体化」するようにしましょう。できるだけ目標を数値化・具体化することを意識して書き出してみましょう。

例 「良いスタイルを手に入れる」→「5kg痩せる」
  「日本で行ったことのない場所に行く」→「47都道府県に行く」
  「教養を身につける」→「特定の分野の専門書を100冊読む」
  「楽しく生きる」→「好きなことをして生きる」

また、ここで注意すべきポイントは、目標を「~しない」や「~ない」といった「否定形」の表現にしないことです。もし否定形の表現が思いついた場合は、以下のような肯定形の表現にします。

例 「遅刻しないようにする」→「30分前に着くようにする」、「早く着いて自習する」
  「タバコをやめる」、「禁煙する」→「健康になる」、「良い匂いになる」

なぜ否定形ではなく肯定形の表現にするかというと、肯定形の表現にした方が「実際に起きてほしいイメージ」を現実にできる可能性が高いからです。もし否定形の表現にしてしまうと、目標と逆の結果(=実際に起きてほしくないイメージ)を想起しやすくなってしまいます。そのため、否定形の表現よりも肯定形の表現にした方が、結果的に目標の達成が早くなります。

例 「遅刻しないようにする」という否定形の表現は、結果的に「遅刻する」というイメージを想起しやすくしてしまう

また、目標を肯定の表現にすることで、「なぜその目標が大切か」という本質が浮かび上がってきます。
例えば、「遅刻しないようにする」といった表現だけでは、「なぜ、遅刻しないようにしたいか?」といった本質が見えてきません。しかし、「30分前に着くようにする」や「早く着いて自習する」といった肯定形の表現にすることで、「早く目的地に着いて勉強するため」という本質が見えてきます。

最後の理由としては、否定形よりも肯定形の表現の方が「行動」を起こしやすくします。「~しない」や「~ない」といった否定形の表現は、「~なきゃ」、「~しないと」といった「義務」のイメージに容易に結びつきます。そして、そのような義務のイメージは「~しない(ならない)ことによって、悪い(良くない)ことが起きる」といったイメージや「面倒くさい」という感情を呼び起こし、結果的に行動を起こしにくくします。それに比べ、「~する」や「~したい」、「~なる」といった表現は「~する(なる)ことによって、良い(好ましい)結果をもたらす」というイメージを呼び起こすため、行動を起こしやすくします。そのため、結果的に目標が達成しやすくなるのです。

例 「お金に困らない生活を送る」→「お金持ちになって豊かな生活を送る」
  (左の「否定形」の表現よりも、右の「肯定形」の表現にした方が目標を達成する確率が高くなる。)
 
以上のように、目標は必ず「~する」や「~なる」といった「肯定形」の表現にします。次回も、未来年表についてレッスンを行います。

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<未来年表の項目を作る>
前回は、未来年表における目標の書き方についてお話ししましたね。今回からは、実際に未来年表を作っていきましょう。未来年表を作るときは、人生における目標を各項目に分けて書いていきます。
書き方に特に決まりはありませんが、まずは試しに、以下のような項目を紙に書いてみましょう。


①健康
②教養・知識
③心・精神
④社会・仕事
⑤プライベート
⑥経済・もの・お金

上に書いた6つの項目は、人生において大切と思われる項目の一例です。人によっては、以下のような項目群になることもあり得るでしょう。


①健康
②音楽
③アニメ
④お金

また、以下のような項目群になることもあるでしょう。


①スポーツ
②旅行
③ゲーム
④勉強

普遍的な正解はありません。自分にとって大切だと感じる項目を書き出してみましょう。

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<未来年表の目標とビジョン>
前回は、未来年表の項目を作りましたね。今回は、各項目ごとに目標と具体的な将来のビジョンを決めていきましょう。

例えば、「健康」という項目については、以下のような目標が考えられます。

例 項目:「健康」
  目標:「心身ともに死ぬまで健康でいる」

さらに、目標を達成したときのイメージや将来のビジョンを思い浮かべて、以下のように書き出してみましょう。

例 項目:「健康」
  目標:「心身ともに死ぬまで健康でいる」
  将来のビジョン:「バランスのとれた体型」、「体重60kg」、「精神的な安定」、「自分に自信を持っている」

各項目に対して目標とビジョンを書き出していくと、以下のようになります。


①項目:「健康」        目標:「心身ともに死ぬまで健康でいる」           将来のビジョン:「体重60kgを維持している」、「精神的に安定している」
②項目:「教養・知識」     目標:「専門家と交流できるような教養を身につける」     将来のビジョン:「日本有数の読書家になっている」
③項目:「心・精神」      目標:「明るく朗らかな自信家になる」            将来のビジョン:「自分から話しかける人になっている」
④項目:「社会・仕事」     目標:「ボランティアを通じて社会に貢献する」        将来のビジョン:「ボランティア団体を設立し、運営している」
⑤項目:「プライベート」    目標:「行ったことのない場所に行く」            将来のビジョン:「47都道府県を制覇している」
⑥項目:「経済・もの・お金」  目標:「老後まで何の心配もなく暮らせる経済力を身につける」 将来のビジョン:「貯金が1000万円ある」

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<未来年表の現状把握>
前回は、未来年表の目標と将来のビジョンを作りましたね。今回は、将来のビジョンに対する「現状」を把握していきましょう。
現状とは、単純に「今どんな状態か?」ということです。

例えば、「心身ともに死ぬまで健康でいる」という目標に対する将来のビジョンと現状を書き出してみると、以下のようになります。

例 目標     :「心身ともに死ぬまで健康でいる」
  将来のビジョン:「常に綺麗な声で話す」、「体重60kgを維持している」「野菜中心の食生活」、「精神的に安定している」
  現状     :「喉の風邪をひきやすい」、「体重65kg」、「炭水化物中心の食生活」、「夜になると精神的に不安定になる」

上のように現状を書き出してみたら次に、将来のビジョンと現状の「差」を書いてみましょう。

例 目標     :「心身ともに死ぬまで健康でいる」
  将来のビジョン:「常に綺麗な声で話す」、「体重60kgを維持している」「野菜中心の食生活」、「精神的に安定している」
  現状     :「喉の風邪をひきやすい」、「体重65kg」、「炭水化物中心の食生活」、「夜になると精神的に不安定になる」
  差      :「健康な粘膜を手に入れる」、「5kg減量する」、「野菜を摂るようにする」、「一日を通じて精神的に安定する」
 
将来のビジョンと現状の差は、単純に「これを埋めたら目標を達成したと言える事実」のことです。将来のビジョンと現状の差を書き出すことで、これから「何をするか」が明確になります。

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<未来年表の計画>
前回は、未来年表を作成するうえで、将来のビジョンと現状の差を書き出してみましたね。今回は、いよいよ時系列に沿って未来年表の計画を作っていきましょう。
まず、現在の年齢(または年度)を書きましょう。

例 20歳

そして、今の年齢(または年度)から10年後までの表を作りましょう。例えば、現在20歳の場合は、30歳までの年表を作ります。
年表のレイアウトは自由です。自分にとって見やすく、見ていてワクワクするような年表を作りましょう。

時系列に沿って各年齢(年度)ごと(1年ごと)のビジョンを記入していきましょう。例えば、「野菜中心の食生活」という将来のビジョンに対しては、以下のような時系列ごとのビジョンが挙げられます。、

例 将来のビジョン:「野菜中心の食生活」
  20歳     :「好きな野菜(トマト)を一日一個食べる」
  21歳     :「一日一食は野菜を摂るようになっている」
  22歳     :「一日一食の野菜に加えて、炭水化物を一日二食以下にする」
  23歳     :「一日一食の野菜に加えて、炭水化物を一日一食以下にする」

このように、年代ごとのビジョンを決めると、初めて「いつまでに何をするか」が明確になってきます。各項目に対して、各年代ごとのビジョンを記入していきましょう。
もし10年後までのビジョンが思い浮かばない場合、または10年よりもっと短い期間で達成したい場合は、例えば3年後や5年後までの計画で構いません。計画を立てた後も、何度でも修正できます。未来年表はその都度修正し、見ていて楽しくなるような年表にしていきましょう。

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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<計画の細分化>
前回は、未来年表の1年ごとの計画を作りましたね。今回は、その計画をより小さな単位に分解していきましょう。

サラミスライス・メソッド>
10年後や5年後の計画を立てたとしても、いきなりその目標を達成することはできません。そのようなときは期間を短く区切って、計画を「細分化」することが常に有効です。
例えば、1年後のビジョンを「2kg減量している」と設定したとき、以下のようにビジョンを細分化することができます。

例 1年後 :「2kg減量している」
  6か月後:「1kg減量している」
  3か月後:「0.5kg減量している」
  1か月後:「0.25kg減量している」  

このように細分化する方法を、ここでは「サラミスライス・メソッド」と呼びます。まるでサラミをスライスするかのように、計画を細分化していくからです。この方法を使えば、将来のどんな目標や計画も細分化し、現在の時間に当てはめることができます。そして、そのように細分化すればするほど、目標を達成する確率は高まります。

<詳細リスト>
サラミスライス・メソッドを使って、まずは1か月後まで計画を細分化してみましょう。
そうすると、自動的に「月間リスト」が出来上がります。

例 「0.25kg減量している」

さらに、月間リストを細分化して1週間後まで計画を細分化してみましょう。
そうすると、「週間リスト」が出来上がります。

例 「0.1kg減量している」

さらに、週間リストをさらに細分化して1日後、つまり「日間リスト」を作ってみましょう。

例 「一食の摂取カロリーは600kcalまでにする」

ここまできたら、やることはもう明確です。このように「10年後」や「5年後」の計画であっても、「今日やること」に細分化することができます。
月間リスト、週間リスト、日間リストを作ることで、将来のビジョンをより具体的にイメージすることができるようになり、やることが明確になり、行動に結びつきやすくなります。
以前に作った「マスターリスト」は、単純に自分がやりたいこと、気になったことを期限を定めずに書き出したリストでした。それに対して、今回作った月間リスト、週間リスト、日間リストは、未来年表から逆算し、期限を区切って書き出したリストです。それらのリストを活用することで、目標の達成に向けた歩みは自然に加速します。

今日のレッスンはこれで終わりです。よく頑張りましたね。次のレッスンまで、ゆっくり休みましょう。
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5.目標達成のための習慣(しくみ)作り

<やることリスト>
前回は、未来年表から計画を細分化し、月間リスト、週間リスト、日間リストを作ってみましたね。今回は、目標を達成するための強力なツールを紹介します。
まず紹介するのは、「やることリスト」です。これは、目標の達成のために一日ごとに立てるリストです。目標の達成に必要だと考えられるタスクを書き出します。

例 ・専門書を10ページ読む
  ・20分間ランニングをする
  ・映画を一作観る
  ・通信販売の購入代金を口座に振り込む
  ・英単語を5つ覚える

前回作った「日間リスト」と異なる点は、「通信販売の購入代金を口座に振り込む」といった、一見すると目標の達成に直接の関係はありませんが、「間接的」に目標の達成に関係するタスクも書き出す点です。「日間リスト」の場合は「最終的な目標」や「ビジョン」の方に重きが置かれているのに対して、「やることリスト」の場合は「今日やること」という観点に重きを置いています。そのため、「やることリスト」には、大なり小なり今日やるすべてのタスクを書き込みます。

例 ・ゴミ捨てをする
  ・イタリア旅行にかかる費用を調べる
  ・コンサートのチケットを予約する
  ・ボールペンを買う

「やることリスト」は、前日の夜に作成すると効果的です。なぜなら、前日の夜に計画を立てることで、次の朝目覚めたときに良いスタートが切れるよになるからです。
さらに、タスクを行うときは、第1章で紹介した「ベスト4」のテクニックを使って優先順位を決めると効果的です。
また、タスクが難しく感じるときや気が進まないときは、第4章で紹介した「サラミスライス・メソッド」のテクニックを使ってタスクの細分化を行いましょう。
「千里の道も一歩から」です。イタリアに旅行した人も、最初の最初は「イタリア旅行のガイドブックを買う」こと、「イタリア旅行について調べるためにパソコンを起動する」ことから始めたのですから。

<ABCメソッド>
以上のように「やることリスト」を箇条書きで並べるだけでも効果はありますが、さらに効果的にタスクを行うための方法を紹介します。
以下のように、やることリストとして箇条書きにしたタスクの優先順位を大まかに決めていきます。

例 A
  ・専門書を10ページ読む
  ・20分間ランニングをする
  ・通信販売の購入代金を口座に振り込む
  B
  ・英単語を5つ覚える
  C
  ・映画を一作観る

上の例は、アルファベットのA・B・Cという文字を使って、やることリストのタスクを優先順位に分けた例です。A>B>Cの順で優先順位が高いタスクとなります。
ここでのポイントは単純です。Aのタスクを終えるまではBのタスクには手をつけない。Bのタスクが終わるまではCのタスクに手をつけない。たったそれだけです。
この方法を、ここでは「ABCメソッド」と呼びます。この「ABCメソッド」に加えて、「ベスト4」や「サラミスライス・メソッド」を使うことで、優先順位の高い順にタスクをスムーズに完了することができるようになります。

<今日の精神>
やることリストを作成したら、ちょっとしたマインドセットを行ってみましょう。
やることリストにタスクを書き込んだら、その下に「今日セットしたいマインド」を書いてみるのです。

例 「楽しく!」
  「工夫する」
  「挑戦する」

このテクニックを、ここでは「今日の精神」と呼びます。「今日の精神」を書くことによって、タスクをやり切ったときの好ましいイメージや楽しいイメージを思い浮かべやすくなります。また、自分が成長している姿をイメージしやすくなり、行動しやすくなります。

<睡眠>
目標を達成するため、人生を豊かにするために、「睡眠」(Sleep)はトップレベルに重要な要素です。良い睡眠をとることで、常に高い集中力を発揮することができ、自然に前向きな気持ちになることができます。反対に、睡眠の質の低下や睡眠不足は、集中力や脳機能の低下、ネガティブ(否定的)な感情などを引き起こしやすくなります。いわば、睡眠時間は人間にとって最も生産的な時間だと言えます。
「~時間の睡眠をとれば十分」という普遍的な基準があるわけではありませんが、明らかに短い睡眠は人間にとって害でしかありません。ただし、どうしても眠れないときに「無理やり眠ろうとする」ことはむしろ逆効果になる場合もあります。どうしても眠れないときは無理に眠ろうと考えず、「今日はしょうがないんだ」と開き直って、「眠れない自分」を認めてあげるようにしましょう。

<栄養>
目標を達成するために、「栄養」()も極めて重要です。栄養不足、特に栄養のバランスが崩れることは、身体の機能に支障を来す可能性があります。そうは言っても、あまり気にしすぎる必要もありません。栄養に関して気にしすぎることが、逆にストレスになる可能性もあるからです。栄養のバランスが偏らないよう頭の片隅で意識しておけば、問題ないでしょう。

<休息>
人間にとって、「休息」(rest)は非常に重要です。なぜなら、休息をとることによって初めて心身の疲れをとり、行動のための新たなエネルギーを生み出すことができるからです。
心身の疲れは、「身体の疲れ」と「心の疲れ」に分けることができます。ここでのポイントは、「身体の疲れ」は身体を休めることによって殆ど比例的に回復するのに対し、「心の疲れ」は比例的に回復するとは限らないという点です。そのため、休息によって一時的に「身体の疲れ」は回復しても、「心の疲れ」が残ったまま生活している人は多くいます。私たちは、できるだけ「心の疲れの回復」に注目した休息法を実践する必要があります。
「心の疲れ」を回復するためには、自分にとって楽しいと感じる、ワクワクするようなことをしましょう。

例 ・好きなテレビ番組を観る
  ・天体観測をする
  ・大きな声で歌う
  ・好きな食べ物を食べる

<呼吸>
人間は焦ったとき、想定外のことが起きたとき、不安になったとき、呼吸が乱れてきます。そんなときは、腹式呼吸を行って気分を落ち着けましょう。
4秒間ゆっくりと鼻から息を吸って(お腹が膨らんでくるのを感じながら)、その後、8秒かけてゆっくりと息を吐いて(お腹がしぼんでくるのを感じながら)みましょう。
「1、2、3、4…」
「1、2、3、4、5、6、7、8…」
息を吸い込むときは、自分の好きな環境に身を置いていること、きれいな空気を吸っていることをイメージしてみましょう。息を吐き出すときは、体内に溜まった毒素が一気に体外に出されていることをイメージしてみましょう。

<居場所>
人間には、「自分だけの居場所」いわば、自分だけの「秘密基地」が絶対に必要です。なぜなら人間は一人で生まれ、そして一人で死んでいくからです。これは普遍的な事実です。
この普遍的事実に気づいたとき最初、人間はショックを感じ、傷つきます。深い悲しみに襲われます。しかし人間の希望は、「究極的にどこまで行っても人間は孤独な存在」という事実にしか存在しません。私たちSLIMは、一人でたたかうあなたの「応援団」です。そして、私たちはあくまで、あなたを応援することしかできません。
私は私の人生に責任を持ちます。あなたもあなたの人生に責任を持って生きています。そして、それは美しい事実です。
自分の人生に責任を持って生きるかぎり、SLIMは皆の「居場所」です。

<物理的な逃げ道を塞ぐ>
目標を達成したいときに、「精神的な逃げ道」を塞ごうとする人はあまりに多くいます。「精神的な逃げ道を塞ぐ」とは、以下のような思考や姿勢のことです。

例 「一番にならなければ、生きている意味がない」
  「接客業たる者、常に笑顔でお客様に接さなきゃ」
  「大人として責任を持った行動をすべきだ」
  「エンジニアとして認められるために、最低限この資格を取らなきゃ」

このような思考や姿勢は、社会的に問題ない、または「あるべき姿」として評価されます。
しかし、このような生き方では、精神的に負の感情やストレスが自分の内側にどんどん溜まってしまいます。そして、それは「情熱(Passion)を押し殺す」生き方にほかなりません。情熱を押し殺す生き方は、この世の悪の最たるものです。
では、どのような考え方をすれば、目標の達成に近づくことができるのでしょうか?
答えは簡単です。「精神的な逃げ道」ではなく、「物理的な逃げ道」を塞ぐのです。言い換えれば、それは「情熱に従って生きる」ということです。

例 「一番になりたい」
  「笑顔で接したい」

これだけの情熱があれば、あとは殆ど何も要らないとさえ感じます。そして、未来を変える行動に向かわせる思考は、究極的には、このような情熱にもとづいた思考だけなのです。

<休むことが仕事>
心身が弱っているときは、休むことです。大丈夫です。休む時間はたっぷりあります。休むことが仕事です。
休んだらきっと事態は好転すると固く信じて、今は休みましょう。

<成功の定義>
人によって、「成功」(success)の定義は異なります。ある人にとっては「成功」と感じることが、他の人にとっては「失敗」になるのです。
「社長になる」という結果は、「社長になる」という目標を持つ人にとっては「成功」ですが、それ以外の人にとっては「成功」ではありません。
むしろ、「社長になって」忙しくすることは、「残りの人生を目一杯使って家族や友人との時間を過ごす」という目標を持つ人にとっては、最悪の「失敗」にほかなりません。
このように、人生にはそれぞれの異なる「目的」(object)が存在するだけなのです。

<あてになるもの>
人間に与えられたもののうち、あてになる(頼りになる)ものとあてにならない(頼りにならない)ものがあります。前者は、「潜在意識」、「セルフイメージ」、「想像力」、「目標」、「計画」、「習慣」などです。後者は、「時間」、「顕在意識」、「意志力」などです。前者は、使えば使うほどその威力を増します。反対に、後者は、使えば使うほど消耗します。時間や顕在意識、意志力は有限の資産であり、とても貴重です。
前者の力を存分に使って、後者にはできるだけ頼らないようにしましょう。

<自分の人生>
「社会的な責任」は、本人にとれなかったとしても、本人以外の誰かがとるものです。未成年者にとっての親権者の責任、ほか成年後見人の責任、被用者に対する使用者責任がそれに当たります。
しかし、「自分に対する責任」や「自分を偽った責任」をとることは決してできません。だから、自分自身を絶対に偽らない練習が必要なのです。

<一つずつ>
「一気にやらなければいけない」などというルールはどこにもありません。
やることリストに書いてあるタスクを、ゆっくり一つ一つ行っていきましょう。
一つずつ、一つずつ行っていけばよいのです。

いつまでも、いつまでも、SLIMはあなたの応援団です。
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6.人生の答え

<自分の答え>
主幹的事実に依存する世界では、自分自身の出した答えが、(それが一見不可能あるいは無謀に思えたとしても)絶対に「正しい」のです。それ以上でもそれ以下でもありません。
逆に言えば、あなたの出した答えを否定するような「社会」や「習慣」などが正しいわけがありません。そんなものは無視しましょう。世界には「普遍的に正しい答え」があるわけではありません。私たちは、他人の人生を生きるほど暇ではありません。

<我慢の対価>
人生において確実に言えることがあります。それは、たった一つの「我慢」が取り返しのつかないことになるということです。
嫌なこと、理不尽なことが発生したとき、その時点では「少しくらい我慢すれば…」、「今だけ我慢すれば…」と考えるかもしれません。そして、我慢した方が「楽」なのです。なぜなら、我慢すればとりあえず「何も考えなくていい」からです。さらに、一度我慢することの「快感」に慣れてしまうと、徐々に我慢することに対して抵抗を感じなくなってしまいます。
しかし、そのつけは後々必ず跳ね返って来ます。そして、後に必ず大きな「代償」を払わされます。
たった一つの我慢で、自分が自分でなくなるリスクを負いますか?精神疾患になるリスクを負いますか?自分の人生をやめますか?その代償を払うのは、他ならぬ自分自身です。
それほど、我慢の「将来的なコスト」は高いのです。だから、SLIMでは、「我慢を予防する練習」、「我慢しない練習」を徹底して行うのです。

<感情を吐き出す>
感情は、「外に吐き出さないと、内に溜まりつづける」という特徴を持っています。そのため、ネガティブな感情ほど、実は「外に吐き出す」ことが重要なのです。
よく「ネガティブなことは言わない」、「ネガティブな気持ちを吐き出すと、周りの人まで不幸になる」という人がいますが、それは無視しましょう。
吐き出す方法は、声に出す、紙に書き出すことです。ネガティブな感情が思い浮かんだら、それをまずは声に出してみましょう。

例 「あー、何でこんな面倒くさいことをやらなきゃいけないんだ?こんなことやってられるか!」

外出中もメモや紙を持ち歩き、ネガティブな感情が生まれたらそこに書きつけて、外に吐き出しましょう。

例 ・電車に乗っているときにネガティブな気持ちが浮かんだので、以下のように紙に書いて吐き出した。
  「人混みは面倒くさい!人が多すぎる!あー、早く降りたい!」

  ・他人に対してネガティブな気持ちが浮かんだので、以下のように紙に書いて吐き出した。
  「お前らが俺に理想を押しつけてくるから、俺はこうやって一所懸命演技してるんだよ!こんなくだらない芝居をつづけてられるか!」

ネガティブな気持ちを吐き出したら、以前より少し気持ちが楽になっていることに気づくはずです。

<自分と比べる>
この世に存在する悪はすべて、「(自分を)他人と比べる」ことから始まっていると言っても過言ではありません。

例 「あの国は、自分たちより力を持っている。早いうちに勢力を抑えないと」
  「あの人は自分よりも幸せそうに見える。自分はこんなに惨めなのに」
  「周りの人はすごいな、一所懸命努力しているし…。それに比べて、自分はダメだ」

他人と比べることは非常に非論理的であり、早い話、意味がありません。
大切なのは、「(過去の)自分と比べる」ことです。自分と比べることによってのみ、人間は成長することができます。
なぜなら、自分と比べることによって、自分がどれだけ成長したのか、そして、自分にとって正しい方向へ進んでいるかが明確に分かるからです。そこには、論理的な一貫性があります。

<人間関係について>
「人間関係」(human relations)は、どこまで行っても「自分主体」の行動です。
だから、人間関係に悩むことは、言い換えれば、「自分との関係」に悩んでいるということなのです。自分との関係を修復するためには、自分と向き合うことです。大抵の人は、自分と向き合う時間が少なすぎます。
一度自分と向き合う時間をたっぷりとり、誰もいない場所で静かに目を閉じて深呼吸してみましょう。そうすることで、今までに溜まったデータやジャンクファイルなどを一度すべて消去し、リセットするのです。リセットが終わったら、以前よりシンプルに考えている自分がいることに気づくはずです。

<自分への当てつけではない>
他人の言動や物事の結果を、「自分のせい」あるいは「自分への当てつけ」として捉える人が多くいます。

例 「彼が亡くなったのは、あのとき自分が発した言葉のせいだ」
  「自分の態度が悪いから、相手はイライラしているのだ」
  「私から目をそらしている。きっと私に興味がないのだ」

しかし、このような思考には根拠がなく非論理的です。
他人の言動を「自分への当てつけ」と捉えそうになったら、次のように「限定」、「個人化」、「オウム返し」を行いましょう。

例 「彼が亡くなったのは、私だけのせいではない」(限定)
  「相手がイライラしているのは、お腹が減っているからだ」(個人化)
  「私から目をそらしているのは、ふと目をそらしたくなったからだ」(オウム返し)

上のテクニックを使った場合の方が、「自分への当てつけ」と捉える場合よりはるかに論理的かつ客観的だということが分かります。

<決めたら迷わない>
目標達成のためには、すばやく決定し、決定した対象に全力で集中することが重要です。そのため、一度決めたら迷わない練習をしましょう。

例 ・レストランで料理を一度選んだら迷わない
  ・聴きたい音楽を一度選んだら迷わない
  ・タスクの優先順位を一度決めたら、迷わず着手する

他の人に意見を求めるのではなく、自分で決定を下してみましょう。
最初は難しく感じるかもしれませんが、練習すればするほど「自ら決定する人間」になっているはずです。自分に自信がついてくることに驚きを感じながら、練習をつづけましょう。

<不安について>
不安な気持ちは、その本質を知ることでコントロールできるようになります。
不安の本質とは、「いつも完璧でいなければならない」という感情です。完璧主義の思考や感情が起きると、容易に行動に向かうことができなくなってしまいます。

例 「相手に嫌われたらどうしよう」という気持ちの裏には、「どんな相手にも嫌われてはいけない」という本質がある
  「うまく話せなかったらどうしよう」という気持ちの裏には、「どんなときもうまく話さなければならない」という本質がある
  「失敗したらどうしよう」という気持ちの裏には、「失敗してはいけない(失敗するのは悪いことだ)」という本質がある

そんなときは、一度「完璧でなかったとしたら、どんな良いことがあるか」を考えてみましょう。

例 「相手に嫌われた」場合:「もし好かれていたら、分からなかったであろう相手の一面が見れる」
  「うまく話せなかった」場合:「分かりやすく伝える話し方について学べる」
  「失敗した」場合:「失敗したことによって、多くのことが学べる」

自分の不安の本質を知ると、今までモヤモヤしていたものが少し整理され、すっきりしたように感じるでしょう。

<罪悪感について>
罪悪感は、不安な気持ちなどと同じように、目標達成のための障害となります。なぜなら、罪悪感を感じると、実際には自分が望まないことをしてしまう確率が高くなるからです。
罪悪感は、不安な気持ちと同じようにコントロールできます。ポイントは、「~ねばならない」、「~しなきゃ」という思考を「~してみよう」という思考へ転換することです。

例 「ゴミ捨てをしなければならない」→「ゴミ捨てをしてみよう」
  「代金を振り込まなきゃ」→「代金を振り込んでみよう」
  「勉強をしなきゃ」→「勉強してみよう」

罪悪感を排除して、タスクを一つずつクリアすることで、自分に自信をつけていきましょう。

<3週間>
新しい習慣を形成する(習慣として身につく)ためには、3週間ほどはかかります。逆に言えば、身につけたい習慣を3週間実践することで、どんな習慣も身につけることができるということです。良い習慣も悪い習慣も。
まずは3週間、一緒にやってみましょう。

<恐怖について>
恐怖心を克服するために、強力な方法があります。
それは、意識的に過去の失敗を「忘れる」ということです。試しに、一度失敗したことを書き出してみましょう。
そして次に、失敗したことをポジティブなセルフイメージに転換してみましょう。

例 「人前でうまく話せなかった」→「自分は人前で絶対にうまく話せる。その力を持っている」
  「仕事でミスしてしまった」→「経験を活かして、仕事をうまくこなしている自分がいる」

起こってほしい、望ましい結果をイメージすることによって、失敗の意識ではなく成功の意識を植えつけることができます。
それは、「失敗を意識する人生」から「成功を意識する人生」へと生まれ変わることを意味します。そして、恐れていることをすれば、大抵恐怖は自然に消えていきます。

<ネガティブな思考を打ち消す>
ネガティブ(否定的)な思考が浮かんできたら、それを紙に書き留めましょう。次に、それをポジティブな思考によって打ち消しましょう。

例 「私は自分に自信がない」→「私は自信をもって行動することができる」
  「私は人前でうまく話せない」→「私は人前でうまく話すことができる」

この①「ネガティブな思考への気づき」→②「ポジティブな思考による打ち消し」という流れは非常に強力です。ネガティブな思考が浮かんできたら、このエクササイズを行ってみましょう。

パレートの法則
やることリストを作るときに、「パレートの法則」に従うことで、毎日の生産性を高めることができるようになります。
パレートの法則によると、一日の価値の80%は全活動の20%によって達成することができます。例えば、全部で10個のタスクがあった場合、その中で優先順位の高い2つのタスクに集中するだけでも、その日の価値の80%を達成することができるということです。他に目移りせず、目の前のタスクに集中することが、どれほど生産的かということが分かります。
やることリストに書き出したタスクの中でも、優先順位の特に高いタスクに意識を集中させる習慣を身につけましょう。

<一日を振り返る>
一日の終わり、就寝前に一日を振り返ってみましょう。表現方法は自由です。

例 「80点、理由は5個あったタスクのうち4個達成できたから」
  「今日もっと意識すべきだったこと:もっと一つのタスクに意識を集中させる」

一日を振り返ることで、「今後同じような経験をしたとき、どんな風に行動すればいいか」が分かります。このエクササイズを毎日行うことで、自然に自分の行動を改善できるのです。

<考えない練習>
人間の思考の殆どは、「ネガティブな思考」です。そのため、「考える」ことは決して人間にとって良いものとは言えません。考えることは、人間にとって本質的に苦しいものなのです。また、思考は大抵受動的なものです。殆どの場合、人間は頭に浮かんできた思考に対してただ反応しているだけです。突如浮かんできた思考にとらわれ、それによって感情を左右される生き方は、非常に不安定な生き方だと言えます。
そこで、私たちは「思考にとらわれない練習」(「考えない練習」)を行っていきます。ポイントは、「身体の感覚(五感)に意識を集中させる」ことです。
五感に意識を集中させることで、人間の思考は働きにくくなります。いわば、「思考の暴走」を食い止めることができるのです。
例えば、手足の感覚、呼吸、聴覚、目の前にある机の硬さ…。こういったものに意識を集中させることで、思考の暴走によって苦しむことを防ぐことができます。
また、目の前のことに意識を集中させます。音楽を聴いているときは、音楽を聴くことだけに集中する。食事をしているときは、食事をすることだけに集中する。そうすることで、思考の暴走を食い止めます。

<幸せと目標>
今まで、マスターリストや未来年表などを使って、目標と計画を立ててきました。
では何のために、目標を立てるのでしょうか?究極的に言えば、目標を立てるのは「幸せになる」ためではないでしょうか?
そう考えると、目標と同じくらいか、またはそれ以上「幸せ」の定義を明確にすることが重要だと言えます。

例 ・自分の好きなことをしているとき
  ・他の人に貢献していると感じるとき
  ・自分の大切な人と一緒にいるとき
  ・海を見ながら、何も考えずに過ごしているとき

自分にとっての幸せを定義することによって、一体何のために目標を立てたかということも明確になります。つまり、幸せが目標を根拠づけるのです。

<幸せになること>
幸せになるためには、「幸せになろう」と決心するだけで十分です。
感謝の気持ちを深く味わうことです。感謝の気持ちを味わうために、まずは「感謝のノート」を作ってみましょう。
「感謝のノート」とは、感謝の言葉、感謝する対象(人、もの、場所)、感謝する理由を記したノートのことです。
試しに、感謝の気持ちを以下のように書き出してみましょう。

例 「ありがとう、〇〇さん。困ったときに助けてくれて。ありがとう」
  「ありがとう、僕のバッグ。いつも僕の重い荷物を運んでくれて。感謝してるよ。本当にありがとう」

「感謝のノート」を毎日の習慣にすることで、感謝の気持ちを自然に味わうことができるようになります。感謝の気持ちを深く味わうことによって、日々深い幸せに満たされ、圧倒的な心の余裕が生まれてくることを感じることでしょう。

<当たり前のこと>
人間には、病気やけが、戦争、災害、周りの人の死などの「非常事態」を経験して初めて気づくことがあります。それは、この世に「当たり前」のことなど一つもないという事実です。
自分の足で立って歩けること。空の青さに気づけること。レストランで料理を注文すると運んできてくれること。電車が時刻通りに来ること。この世に生まれ、そして今生きのびているということ。
そのどれもが、一つとして「当たり前」ではありません。すべてが奇跡です。もし、そのすべての奇跡に感謝することができたとしたら、私たちは文字通り今すぐ、幸せになれるでしょう。

<人生に決まりなど一つもない>
人生には、「~なければならない」、「~べきだ」といった決まりなど一つもありません。それは、人間には「自由」が与えられているからです。
そもそも人間は、誰もが「この世に生まれる」という最大の「不自由」を経験しています。私たちは誰も、「この世界に生まれたい!」、「こんな風に生まれたい!」と思って、生まれてきたわけではありません。そして、一度生まれてしまうと、もう二度と、生まれる前へ戻ることはできません。その悲しみ、不自由は他と比べるべくもありません。
そのような最大の不自由を経験した私たちにとって、もはや他に「義務」(duty)と呼べるものは存在しないと言っても過言ではありません。
そんな世界で、私たちは不自由に悲観するのではなく、自由という名の人生を存分に楽しむしかないのです。
これからは、一緒に楽しい世界を作っていきましょう!

<護身術>
周囲の危険や災害、犯罪などに巻き込まれないために、自分の身を守る方法(護身術)を身につけましょう。
SLIMで実践する護身術は、広く「危険に近づかない技術」の総称です。例えば以下の方法が挙げられます。

例 ・夜間、一人で出歩かない
  ・できるだけエレベーターに乗らない
  ・車通りの多い道の脇を避ける
  ・席を立つときは、貴重品を必ず身につける
  ・荷物は肌身離さず持ち歩く
  ・危険な場所(崖、降雨時の川、工事現場など)に近づかない
  ・一人で歩くときは、前後左右を一定回数見るようにする
  ・極端な薄着やサンダルなどの服装を避ける

これらのシンプルな行動の積み重ねによって、確実に危険に巻き込まれる確率を減らすことができます。
日本の場合、スタンガンなどの攻撃性のある器具を装備していると、軽犯罪法違反とみなされる可能性があります。そのため、基本的にそのような器具は持ち歩かないようにします。(どうしても心配な場合は、防犯ブザーなどを持ち歩くようにします。)
その他必要に応じて、正当防衛となりうる反撃方法を練習しますが、それはあくまで「反撃」のためであって攻撃することが目的ではありません。
最も重要なことは、「危険に近づかない」ことです。

<目線のトレーニング>
人間にとって、「目線」は相手の態度や姿勢などを推し測るうえで大きな要素です。また、目線は自分自身の感情や思考にも影響を与えます。
そのため、SLIMでは「目線のトレーニング」を行います。早速試してみましょう。

1.背筋をまっすぐ伸ばし、前方遠くを見つめます。
2.顔の高さを動かさずに、目線を上方へ上げてみましょう。
3.眉毛が動いたら、その一歩手前で目線を止めます。
4.目線を止めた地点が、自分の目線の「初期値」となります。、

これは、人間の目線の特徴を活用したトレーニングです。人間の目線は、上から下へ向けることは易しいですが、反対に下から上へ向けることは難しいのです。
そのため、目線は自分の目の高さよりも少し高めに設定します。そうすることで、スムーズに目線の移動を行うことができ、相手に目線でメッセージを伝えることも可能になります。
また、目線を少し高く設定することで、ポジティブな感情や思考が生まれやすくなります。

スマートフォンについて>
スマートフォンは身近で便利な道具であるとともに、危険をもたらす道具でもあります。なぜなら、自分の目標に集中すること、目の前のタスクに集中すること、五感に集中することといった、各種の集中を妨げる道具にもなりうるからです。
対処方法は、スマートフォンの使い方を以下のように工夫することです。

例 ・1アクションごとに電源をオフにする(席に座る、ごはんを食べる、電車に乗るときなど)
  ・不要なアプリをアンインストールする
  ・紙のメモやノートにまとめて、常に持ち歩くようにする
  ・ポケットではなくカバンの中にしまう
  ・音楽は専用のプレーヤーで聴くようにする
  ・同じ種類のアプリは一つに絞る
  ・ごはんを食べるときは必ず電源をオフにする
  ・歩くときは必ず電源をオフにする

スマートフォンに振り回されないことで、今までよりずっと豊かに、幸せになっていることを実感するでしょう。

<「得意」と「好き」について>
「得意」なことをすることと「好き」なことをすることは、一見矛盾していないように思えます。

例 「スポーツをすることは好きだし、自分の得意分野だ」
  「幼少からピアノ習っていて、ピアノを弾くことが大好きだ」

ただし、ときに「得意」と「好き」がすれ違うことがあります。

例 「人と話すことは得意だが、本当は一人で読書をすることが何よりも好きだ」
  「本当は一人で黙々と作業したいのに、チームのまとめ役を任されてしまった」

このようなときには、「得意」なことが「(人から)求められること」になってしまいます。人間は「求められること」に一瞬の幸福感や充実感を覚えますが、それに縛られすぎると一種の息苦しさを感じます。
SLIMでは、「得意」と「好き」について次のように考えます。

 ・「得意」なことと「好き」なことが一致するときは、それをつづける
 ・「得意」なことに縛られると感じたら、「好き」なことを見つめ直してみる
 ・「好き」の質について考えてみる(どのような質の「好き」か?)
 ・「好き」な気持ちを「得意」という思考で塞がないようにする

<電車の乗り方について>
SLIMでは、電車という便利な移動手段を使いこなすテクニックについても練習します。
電車の乗り方は、以下のように項目ごとに分けることができます。

 1.切符の買い方、ICカードのチャージ
 2.時刻表の読み方
 3.改札をスムーズに通るテクニック
 4.ホームでの電車の待ち方
 5.乗車の仕方
 6.電車内での過ごし方
 7.降車の仕方
 8.改札を出て目的地へ向かう

SLIMでは、各項目ごとにテクニックを実践していきます。
電車を使いこなすことで移動範囲を広げ、自由や充実感を楽しめるようになりましょう。

<お店の入り方について>
SLIMでは、飲食店や雑貨店などのお店の入り方についても練習を行います。
このレッスンでは、入店、着席、お手洗い、荷物の管理、支払いなどの各要素について実践し、自然に楽しくショッピングや食事を楽しめるようになります。
このレッスンでテクニックを身につけることで、行動範囲がぐっと広がります。

<一人の楽しみ>
一人の楽しみは、様々なところにあります。食事を味わう、好きな映画を観る、静かに本を読む、何もせず海を眺める…。
SLIMでは、どんなときも「一人で楽しめる力」を身につけます。人間は誰もが一人で生まれ、一人で死んでいきます。そのため、「一人」というのは、人間にとってごく自然な「原初的な状態」だと言えます。この「一人で過ごす時間」を大切にすることは、つまり人生そのものを豊かにすることを意味します。

<口角のトレーニング>
笑顔は、人を楽しい気分にさせます。人間の身体の動きは、心の状態に強い影響を与えるからです。ただし、突然笑顔になることが難しいときもあります。思考の80%がネガティブな思考である人間社会の中で、四六時中ずっと笑顔でいることは極めて難しいと言わざるをえません。そんなときは、「口角のトレーニング」を行いましょう。
鏡を見ながら、口の端(口角)をくり返し上げるだけです。試しに10回行ってみましょう。
慣れてきたら、1セット(10回)を2~3セット行ってみましょう。

<運動について>
適度な運動は、人間の健康維持、集中力の向上などに良い影響を与えます。しかし、運動に興味を持つことができない場合は、無理に運動しようとする必要はありません。
運動が嫌いな人にとって、運動することは「手段」であって「目的」ではないからです。運動の代わりに、次のことで代替しましょう。

例 ・散歩する
  ・写真を撮りながら散歩する
  ・音楽を聴きながら散歩する
  ・アニメを観ながらストレッチをする
  ・好きな曲を大きな声で歌う

以上の行動をするだけでも「運動」していると言えます。無理せず、つづけられる範囲で実践するようにしましょう。

<ニュース・新聞について>
人生において、テレビやラジオのニュース、新聞などの情報源には注意が必要です。なぜなら、それらのメディアはネガティブ(否定的)なイメージや思考を喚起させる確率が高いからです。
くり返し説明しているように、人間の思考の80%はネガティブな思考です。そんな人間の思考によって作られたメディアが、ネガティブでない理由がありません。試しに、ニュースや新聞の内容(見出し)のうち、何%が「ポジティブな」内容か数えてみてください。
とりあえず、テレビやラジオのニュース、新聞は徹底して避けた方が賢明でしょう。また、スマートフォンのニュースアプリなどの利用も避けた方が良いでしょう。好きなテレビやラジオの番組を決めて視聴する分には一向に構いません。ただ何となくニュースや新聞を眺めるということが、いかにネガティブな思考や感情を生み出しているかということに気をつけましょう。

<インターネット検索について>
インターネットブラウザでの検索は、知りたいことを調べるのに便利な手段です。しかし、ともすれば検索すること自体が目的になってしまい、本来の目的から逸れてしまう危険性が大いにあることも事実です。本来の目的から逸れた検索の仕方については、以下のような例が挙げられます。

例 ・ページ内のリンクやバナー広告をクリックし、別のページを閲覧するうちに時間が経ってしまった
  ・ある内容について検索するうちに、別の内容について興味を持って検索していたら、時間が経っていた
  ・そもそもそれほど興味のない事項について、何となく検索しているうちに時間が経っていた

以上の事例は、目標の達成や目の前のタスクへの集中を阻害するという意味において、極めて重大な時間や労力のロスです。
インターネットの検索は、必ず目的と時間を決めて利用するようにしましょう。そして、検索の目的を達成した時点でパソコンの電源をすぐオフにしましょう。

<読書について>
本を読むことは、自分を本来の「目的」に集中させるための手段です。そして、それは「行動」を起こすための手段でもあります。
そのため、SLIMでは、本を読むこと自体を目的とは考えません。
SLIMが考える読書の目的には、以下のようなものがあります。

例 ・今まで知らなかったことを知ることで、人生を豊かにする
  ・読書を通じて心を落ち着ける
  ・行動に結びつけるための知識や技術を得る

読書が嫌いな人が無理やり本を読もうとしても、おそらくつまらないと感じるか、まったく情熱(Passion)を持てないでしょう。読書以外にも、自分の目的に沿った技術を得る方法は沢山あります。

<手帳について>
手帳は、自分の目標や計画、今やることを確認し、思い出させるための手段です。そのため、自分の目標や計画、今やることを記していない手帳には意味がありません。
思い出したくないスケジュールやつまらないと感じる雑務で埋まった手帳は捨てた方が良いでしょう。
未来年表やマスターリスト、感謝のノートや楽しいことが沢山盛り込まれた、自分の人生のためのオリジナル手帳を作りましょう。

<風邪について>
風邪を引くと、身体の感覚が鈍くなり、集中力が低下します。それは、目標の達成やタスクの完了にとって大きな障害となります。
そのため、風邪を引かないよう普段から予防することが大切です。風邪を予防する方法には、以下のようなものがあります。

例 ・ビタミンやミネラルなど栄養バランスの良い食事を摂る
  ・質の良い睡眠をとる
  ・湯船につかる
  ・リラックスできる環境に身を置く

以上の方法によって、自然に風邪を予防することができます。
しかし同時に、風邪は自分の心身の不調に気づかせてくれるサインでもあります。風邪を引いたときは、そのサインに従っておとなしく休むようにしましょう。

サプリメントについて>
体調不良が起こりやすい場合、健康維持を助ける栄養素が足りない場合も考えられます。ビタミンやミネラルを補うために、サプリメントの摂取も考えてみましょう。
最初のうち何もわからなければ、試しに「マルチビタミン」を摂ってみましょう。マルチビタミンは、ビタミンA、B、C、D、E群などの栄養素がバランスよく含まれているサプリメントであり、簡単に一日のビタミンの不足分を補うことができます。
健康維持に役立ち、一日の摂取量の耐用限度をそれほど気にせず飲めるものとしては、マルチビタミン、ビタミンB、ビタミンC、マルチミネラル亜鉛などが挙げられるでしょうか。
無理なく楽しく、つづけられる範囲で飲むことが大切です。

<本当に大切なこと>
学校に行けないこと、仕事をつまらないと感じること、人間関係がうまくいかないこと…。それらは本当に問題の本質なのでしょうか?
本当の問題は、今を楽しめなくなること、幸せを感じられなくなることです。それが「本質」です。
学校に行けても不幸な子どもは沢山います。仕事ができても不幸な人は沢山います。人間関係がうまくいっているように見えても不幸な人は沢山います。
SLIMは、問題の「表面」ではなく「本質」を徹底して重視します。「本質」の側に教育を引き戻します。
だから、「教育革命」なのです。

<挨拶について>
挨拶は、対人関係の最初に行う儀式のようなものです。最初の挨拶の段階では、お互い相手のことを何も知りません。そのため、挨拶をしたときの印象が「その人の印象」となります。
挨拶を楽に自然に無理なく行って、相手との関係をスムーズに進めるきっかけを作りましょう。
挨拶は練習です。練習すれば、誰でも自然にできるようになります。ぜひ、一緒に楽しんで練習してみましょう。

<服装について>
服装に興味があって自分の着たい服を知っている人にとっては、服装やファッションのことを考えたり触れたりすることは幸せです。それは自分の人生の目的にかなっています。
しかし、服装にあまり興味がない人にとって、服装について考えることは面倒くさく感じることもあるでしょう。それは、自分の人生の目的にかなっていません。無理に服装について考える必要はありません。
そんなときは、一週間のうちに着る服を決めてしまえばよいのです。そうすれば、服装のことで悩むことはなくなります。
それに加えて、ドレスコード用の服装を1着だけ持っていれば何も困ることはありません。
今まで、服装を考えるという「自分の目的にかなわないこと」に費やされていたエネルギーが、自分の本来の目的へ向かっていることを感じるでしょう。

<お酒について>
適度な飲酒は人を楽しい気分にさせますが、過度の飲酒は身体の健康に悪い影響を与えます。また、飲酒によって一時的には楽しい気分になりますが、それによって溜まっていたストレスがなくなったり、寝つきが劇的に良くなるような効果はありません。人生に特効薬はないのです。
毎日の飲酒によって心身に不調を感じる場合は、以下のような方法によって飲酒の量を減らすことが賢明だと言えるでしょう。

例 ・お酒の代わりに、好きなジュースやお茶を冷蔵庫に入れるようにする
  ・お酒を飲むのは週2回と決める
  ・予定した席以外ではお酒を飲まない
  ・食後は、お酒の代わりにお茶を飲むようにする
  ・ノンアルコールビールを飲むようにする

ここでも、「飲酒量を減らす」ことや「禁酒」することが目的ではありません。目的は心身の健康維持です。そして、健康な心身を手に入れることによって、自分の目標を達成すること、自分が幸せになることです。

<タバコについて>
喫煙もまた、人間の身体に悪影響を与えると言われています。
飲酒の場合と同じように、心身の不調を感じる場合、喫煙量を減らす方法を減らすことを考えましょう。

例 ・タバコの代わりに、飴やガムを食べるようにする
  ・喫煙量が減ったことによって浮いたお金を、自分の好きなコンサートに行くために充てる
  ・「タバコを吸わない人はかっこいい」というイメージを文や絵、写真で表現して、部屋の目立つ位置に貼る
  ・禁煙のおしゃれな店に入る

<ギャンブルについて>
ギャンブル(賭け事)は、自分の目標の達成を阻害する可能性が高いと言えます。なぜなら、目標の達成に費やす時間や労力、お金を著しく奪う危険があるからです。
以下のような対処方法が考えられます。

例 ・ギャンブルではないかたちで、ゲームや競技そのものを楽しむ
  ・ギャンブルに充てていた時間や資金をスポーツ観戦や他のことに充てる
  ・ギャンブルに縁がない人と付き合うようにする
  ・ギャンブルに縁がない居場所を作る(喫茶店、カラオケボックス、図書館など)

<入浴について>
入浴は、代謝を良くし、気分をリラックスさせ、ストレスを減少させるなどの効果があります。入浴が好きな人は結構ですが、湯船に浸かることが面倒くさいと感じる人もいるでしょう。
そんなときは、以下のように、入浴する日にちや時間を決めておけばよいのです。

例 「毎週水曜日と土曜日は湯船に浸かる」
  「午後7時になったら、お風呂に入る」

また、入浴とセットでやることを決めておけば、効果はさらに高まります。

例 「帰宅したらすぐに洗濯機に服を入れ、お風呂に入る」
  「入浴後は、好きなテレビ番組を観る」
  「入浴中に歯磨きをする」
  「入浴中に好きな動画を観る」
  「入浴中に好きな本を読む」

<時計について>
時計は、時間を知るために役立つ道具です。しかし同時に、時計という道具には注意が必要です。それは、目標の達成と幸せにとって重要な「今に集中」することを阻害してしまう危険があるからです。時計の使い方については、以下のように工夫するようにしましょう。

例 ・腕時計はつけない
  ・腕時計を右腕につける
  ・目の前のタスクに集中しているときは、腕時計をバッグの中にしまう
  ・掛時計や置時計を置かない
  ・スマートフォンやパソコンの時刻表示を小さくする

時計の時刻という「表面的な時間」にとらわれる回数が減ることによって、幸せを感じる確率は圧倒的に高まるでしょう。

<お金の使い方について>
お金という「限られた資産」をどう使うかといったことは、人生において大きな重要性を持ちます。それは、「何に資源を集中させるか?」という問題でもあります。
「目標の達成」と「幸せ」という観点から見て、それらに資するようなお金の使い方をしていきましょう。

<テレビについて>
テレビは、映像や音楽を鑑賞し情報や知識を得るための道具です。テレビには、主に以下のような危険性があります。

例 ・テレビを観ながら作業をしていたら、テレビに集中し作業が進まなかった
  ・テレビの映像を観ていたら、ネガティブな感情になった
  ・テレビを観つづけていたら、目の調子が悪くなった

テレビの使い方をコントロールすることによって、以上のような悪影響から自分の身を守りましょう。

例 ・毎週水曜日21時から1時間だけテレビを観ると決める
  ・食後はテレビを観るのではなく、好きな本を読むようにする
  ・起床したらテレビを観るのではなく、好きな音楽を聴くようにする

テレビを積極的にコントロールすることによって、「今、この瞬間」に集中しましょう。

<資格について>
資格を取得することは、より大きな目的を達成するための「手段」です。しかし、資格取得のための勉強をしているあいだは、そのこと自体が目的になってしまいます。
そのため、本当に資格を取得したい理由がある場合は、その理由を文や写真、絵のかたちで残して携帯するなどの方法で、常に忘れないようにしましょう。
「ただ単に資格を取得したいから」などという動機しかない場合、そのために費やしたエネルギーが、「自分の本来の目的」から逸れてしまう可能性があります。それは非常に勿体ないことです。
つまり、何をするにも「方向性」が大切なのです。SLIMが常に「方向性」について口酸っぱく言うのは、そのためなのです。

うつ病について>
うつ病は、何らかの原因で、集中力や記憶力の著しい低下、様々な意欲の減退、喪失感などを引き起こす疾患です。うつ病を発症すると、生きる意味や目的が分からなくなります。そして、意欲の減退や行動力の低下などによって、日常生活を送ることが著しく困難になります。
うつ病は誰にでも発症する可能性があります。
うつ病が発症したとき、最も大切なことは「原因となった環境から離れること」、そして「休養」です。
例えば、仕事が原因で発症した場合は、仕事に関連する環境から完全に離れます。原因となった環境から離れても、すぐに仕事の記憶やトラウマがなくなるわけではありません。しかし、まずは最低限、発症の原因となった環境から距離を置くことが大切です。
場合によっては、うつ病の治療には長い時間を要します。決して焦らず、「ゆっくりすぎる」と感じるくらいゆっくりいきましょう。

<インターネットショッピングについて>
インターネットショッピングは、ブラウザ上で商品を注文し、発送してもらう便利なサービスです。店舗で購入する場合と比べて、様々な面で購入までのハードルが低いため、当初から「買おう」思っていたもの以外も注文し、結果的に買いすぎてしまうという危険性があります。
考えられる対処方法は以下の通りです。

例 ・支払方法を「クレジットカード決済」ではなく、コンビニエンスストアなどで「払い込む」方法にする
  ・一度に購入する物の数を決める(ex.2個)
  ・一度に購入する物のカテゴリを決める(ex.「書籍」)
  ・インターネットショッピングで支払った明細を保管しておく

インターネットショッピングという手段に振り回されず、それを利用することによって、自分の目的の達成を近づけていきましょう。

<人付き合いについて>
自分の大切な人との関係は、自分の人生の目的にかなっています。しかし一方で、無意味な人付き合いが存在することも事実です。それは、目標の達成を著しく阻害する原因となります。
無意味な人付き合いを避けるには、以下のような方法が考えられます。

例 ・意味を感じない交流や会合については、理由をつけて断る
  ・自分が好きなこと、自分にとって大切だと感じるものや価値観を相手に伝える
  ・自分の目的にかなった人と付き合うようにする

無意味な人付き合いを避けることで、それによる時間や労力の浪費、ストレスなどから身を守ることができ、生産性が著しく向上します。

<仕事について>
「作業の目的が明確」、「誰がやってもいい」、「やってもやらなくてもいい」などという点で、仕事は趣味と類似しています。
結局のところ仕事は、その仕事を心の底から「やりたい人」がやるしかないのです。その意味で、仕事はやろうがやらまいが自由です。また、仕事は地道な作業の連続です。突然成果を上げる、急成長するなどということはあり得ません。
また、仕事は「責任」などという抽象的な言葉で片付けられるものでもありません。
「やりたい人がやる」ただそれだけのことです。

<立ち止まること>
周りの空気、空の青さ、風の音、海の匂いが感じられなくなったときーそんなときは立ち止まりましょう。
立ち止まると、成長が止まってしまう?立ち止まると、もう動けなくなる?そんなことはありません。
立ち止まることは、非常に「生産的」な作業です。一度世界をリセットし、また歩き出すための必要な時間なのです。

立ち止まってみましょう。
大通りの真ん中でも、ふと海の匂いに気づきたいと思ったときも。
人間が感じることのできる時間は、時計の時間だけではありません。

<シングルタスクとマルチタスク
「シングルタスク」と「マルチタスク」の違いについて意識してみましょう。
シングルタスクは、一度に一つのタスクのみを行う方法です。

例 ・ごはんを食べる
  ・音楽を聴く

反対に、マルチタスクは一度に2つ以上のタスクを行う方法です。

例 ・音楽を聴きながら本を読む
  ・ごはんを食べながらテレビを観る

ここで注意すべきことは、実はマルチタスクは生産性が非常に低いということです。そのため、SLIMでは「シングルタスクの原則」を立て、シングルタスクを徹底して練習します。今までマルチタスクとして行っていたタスクをシングルタスクに分解して、生産性を一気に高めます。

例 ・音楽を聴きながら本を読む→音楽を聴く、本を読む
  ・ごはんを食べながらテレビを観る→ごはんを食べる、テレビを観る

「シングルタスク化」を行うことによって、目標の達成のために生産性を高め、高い強度で幸せを感じられるようになりましょう。

<逃げる自由>
私たちには、常に「逃げる自由」があります。嫌なことから逃げる自由、苦手なことから逃げる自由、独裁国家から逃げる自由…。
そして、世の中には「逃げる」ことで気づくことが沢山あります。
SLIMから「逃げる」ことも自由です。皆さんがSLIMを必要としなくなり、人生の目的や幸せのために生きるようになったとき、SLIMは本来の目的を達成します。
そうなったとき、SLIMはこの上なく幸せです。

<夢を持ち歩く>
未来年表やマスターリストに書いた夢や目標を手帳やノートにして、どんなときも持ち歩きましょう。外出するときも、人と会うときも、トイレに行くときも。
そうすることで、自分の夢を常に忘れず、夢の実現のために行動するようになり、夢を必ず実現できるようになります。持ち歩いた夢は、自分の最高の「味方」であり、決して裏切らない「友人」です。

<何度でも立ち上がる>
生きていくうえで確かな事実があります。それは、「永遠の失敗」はないということです。
一度の失敗は、永遠の失敗ではありません。二度の失敗、三度の失敗も同じです。失敗することは、「もうこれ以上やってはいけない」という意味ではありません。失敗は、「何かを教えてくれている」のです。その意味で、失敗は成功するための「フィードバック」でしかありません。この世界は、「正解と不正解の世界」ではないのです。
だから、私たちは何度でも立ち上がることができます。何度でも、何度でも立ち上がりましょう。

<インターバルの練習>
目標を達成するためには、意識的な練習と休養のバランスが大切です。
意識的に練習する→意識的に休養する→意識的に練習する→…
このくり返しが何よりも大切なのです。SLIMで、インターバルをとって練習する癖を身につけ、目標の達成に大きく近づきましょう。

<コンプレックスについて>
コンプレックスは、誰にでもあります。ただし、目標の達成のためには、コンプレックスに振り回されないことが何よりも重要です。
コンプレックスは、自分と他人を比べることから生まれます。そして、コンプレックスを感じるときは、自動的に他人と他人をも比べています。他人にとっては、そんなことは一ミリも関係ないにもかかわらず。
つまり、コンプレックスを感じるときの思考は、どこまで行っても「主観的」な思考です。
そんなときは、今いる環境から一度離れてみましょう。そうすることで、今までの主観的な見方を「相対化」することができます。そして、絶対的な「体感覚」(五感)や「情熱」を取り戻しましょう。

<紙に書くこと>
SLIMが、スマートフォンやパソコンではなく「紙に書く」ことを推奨することには理由があります。それは、紙に書いた方が記憶に残りやすいからです。
夢や目標を書くときに、スマートフォンで入力するのではなく、紙に書いた方が実現する確率が高まるのです。
外出中も、夢や目標を書いた手帳とペンを持ち歩きましょう。そして、夢が生まれた瞬間、アイデアが生まれた瞬間に書きつけてみましょう。
そのとき、あなたは夢の実現に確実に近づいています。

<クローズ・リスト>
「やることリスト」に日々のタスクを書いた後、新たに別のタスクが生まれたときはどうすればよいでしょうか?
ここで、新たに生まれたタスクをリストにどんどん書き足していく方法が挙げられます。この方法を、ここでは「オープン・リスト」(open list)と呼びます。
反対に、前日の夜や当日の朝に立てた「やることリスト」のタスク以外には、手をつけないという方法もあります。この方法を「クローズ・リスト」(close list)と呼びます。
ここで重要なことは、「クローズ・リスト」の有効性です。
「オープン・リスト」は一見タスクの漏れがなく、効果的な方法に見えますが、もしこの方法に従ってしまうと、理論的には「無限」のタスクを抱え込むことになってしまいます。
しかし、一日の時間は無限ではありません。無限ではない時間に無限のタスクを詰め込むことによって、結果的に優先度の高いタスクを忘れることにつながる可能性があります。「パレートの法則」により、一日の価値の80%は全体の20%のタスクの達成によって得られると考えると、優先度の高いタスクをないがしろにすることがいかに危険かということが分かります。
毎日の「やることリスト」を「クローズ・リスト」にすることで、優先度の低いタスクに目移りせず、優先度の高いタスクを確実に完了できるようになりましょう。

SNSについて>
SNSは、相手に簡単にメッセージを送ったり、タイムラインを表示することができるツールですが、使い方によっては目標達成の「敵」にもなり得ます。
SNSには、理論的には世界中の相手と無限につながることができるという「可能性」はあります。しかし、その可能性のために、自分の「時間」や「労力」といった「有限」の資源すべてを託すことはあまりにも無意味かつ無謀であると言わざるを得ません。
また、そのことによって、目標の達成が大きく阻害される危険性があります。
SNSに自分の目標の達成を阻害されないようにするためには、「無限の相手とつながれる」という「幻想」を捨て去ることが非常に大切です。「無限の相手とつながる」ことは「理論的」にはあり得ますが、「実際」にはあり得ません。
SNSは、「自分の目標達成のための手段」としてのみ利用するようにしましょう。また、殆ど使用していないSNSのアカウントは削除し、アプリはアンインストールしましょう。

<読書の仕方について>
本を読むときに、どんな読み方をしていますか?
同じ本を読んだとしても、読む人によって感じること、考えることはまったく異なります。そのため、どんな本も世界に一冊しかないオリジナルの本に他なりません。
ぜひ、大事だと思う文章や単語に線を引いたり、丸をつけたり、余白にメモをしたりしましょう。そうすることで、「自分が思ったことや考えたこと」の記憶を脳に定着することができます。また、本を読み返したときにも、大事な記憶を引っぱり出しやすくなります。
本を読む行為は、自分のための「創作活動」です。ぜひ、自分だけのためのオリジナルの本を作りましょう。

<食欲について>
食欲は、人間が生きていくうえで大切な欲求です。それによって、生きるために必要な栄養を体内に補給するからです。
ただ、どうしても食欲が湧かないときもあります。そんなときは、無理に食べようとする必要はありません。気が向いたときに、また少しでも食べればいいのです。
SLIMでも、食欲がないときのためのレシピを開発します。食べることも、自分のペースでいいのです。

<性欲について>
性欲も、人間が生きていくうえで大切な欲求です。それによって、人間が生殖活動を行ったり、生殖機能の維持を行えるようになるからです。
人間には、何らかの原因で、ときに性欲が減退することがあります。それは誰にでもあり得ます。そんなときも、悲観したり、無理に性欲を起こそうとする必要はありません。
自然に性欲が起こるようになるまで、ゆっくりと待つようにしましょう。自分のペースでいいのです。

<食事について>
食事については、朝昼夜の三食摂ることが望ましいですが、場合によっては二食、一食になる日もあるでしょう。
「必ず三食摂らなきゃ」、「バランスよく栄養を摂らなきゃ」と窮屈に考える必要はありません。食事は、楽しく、美味しく食べることが何より大切です。
SLIMでは、普段の栄養バランスが偏っている生徒に対して、美味しく、バランスよくかつ簡単に栄養を補給できるようなメニューを考えていきます。
目の前の一食を楽しみましょう!

<勉強について>
勉強は、人間が新しい技術や知識を得る行為の総称です。現場を見て勉強する、実際に作業をしながら勉強する、本を読んで勉強する…。
様々な勉強に仕方がありますが、SLIMでは特に「行動につなげるための勉強」を重視します。
SLIMでは、「~しよう」と思って、行動して、結果を得るまでを「一連の流れ」として捉えます。そのため、SLIMでは、ただ本を読んで知識を得ることや、何が何でも行動することなどを「勉強」と呼ぶわけではありません。信念から行動、結果までの一連の流れが非常に大切なのです。なぜなら、勉強をそのような一連の流れとして捉えることによって、初めて「改善」することが可能になるからです。
SLIMで、本物の勉強をしていきましょう!

<いじめについて>
いじめは、人間の行為のうちで最低レベルの行為の一つです。それは、目標達成のための行動や改善活動を何も起こさない非生産的な行為です。つまり、人間の本質的な行動をただ阻害する要因でしかないのです。ただ、いじめに遭う可能性は誰にでもあります。どのような対処方法が考えられるでしょうか?

例 ・いじめを行う存在(阻害要因)そのものを無視する(「いないもの」として過ごす)
  ・対処を実行する力のある人に相談などして、阻害要因を(一時的に)遮断または減少させる(教師による監視、別室登校など)
  ・阻害要因からできるだけ距離を置く
  ・誰にともなく、突然本気で怒ったふりをする

<休学、別室登校について>
どうしても学校に行けない、行きたくない、やる気が起きないという場合、「休学」という手段を考えてもよいでしょう。また、可能であれば、「別室登校」という手段を使ってもよいでしょう。普段いる環境から離れることで、自分の信念や情熱、考え、状況などを相対化することができ、落ち着いて次の行動を考えられるようになるでしょう。
急がば回れ」です。焦る必要はありません。自分のペースで進みましょう。

<復学について>
休学や別室登校などから復帰する場合は、いきなり復帰しようとするのではなく、身体を元の環境に徐々に慣らしていくようにしましょう。
身体を慣らしていくためには、以下のような方法が挙げられます。

例 ・誰もいない時間帯に学校の門まで行ってみる
  ・教室ではなく、保健室や相談室などに行ってみる
  ・学校の周りを散歩してみる

大丈夫です。必ず復帰できます。

<本当のつらさ>
目標を立て、それを達成するために行動するときは、どんなことが起きてもつらくありません。
人生において本当につらいことは、「目標が不明確なとき」、「目標のために行動したいのにできないとき」です。人間にとって、これが本当の地獄です。
それに比べれば、目標が大きいことによる不安や実際に行動しているときのつらさなど、大したことはありません。

<保留に打ち勝つ>
目標の達成のために必要なこととして、「保留」に打ち勝つことが挙げられます。
人間には、何かを保留することに対して快感を感じる傾向があるようです。そのため、タスクの完了ではなく、タスクを保留することを好む可能性が常にあります。
しかし、目標の達成のためには、一つ一つの小さなタスクを完了させていく必要があります。保留に打ち勝つためには、以下のような方法が挙げられます。

例 ・優先度の高いタスクを完了させるまで、優先度の低いタスクに着手しない
  ・優先度の高いタスクを完了したら、好きな音楽を聴く
  ・保留するタスクを「やることリスト」から消して、代わりに「マスターリスト」や「月間リスト」などに追加する
  ・「やることリスト」には、本当に今日やるタスクのみを書く

<下を向く>
下を向くことは大事なことです。なぜなら、そうすることによって、外界の視覚情報を一時的にシャットアウトできるからです。視覚情報をシャットアウトすることにより、脳の休息や呼吸を落ち着けることが可能になります。普段接する外界には視覚情報が多すぎるため、どうしても脳が心が疲れてしまうのです。
心身の不安定や疲れを感じたら、下を向いて立ち止まってみましょう。

<死にたい気持ち>
人間にとって、死にたい気持ちを抱くことはごく自然なことです。以前も説明したように、人間は「生まれたい」と思ったり、生まれることを希望して生まれてきたわけではありません。また、一度生まれると、二度と生まれる前に戻ることはできません。そのため、人間が「生」の次の段階や「生」以外の段階について考えることは自然なことです。
死にたい気持ちが浮かんできたら、もはや「考える」ことはできません。感情は、どこまで行っても「感じる」ことしかできないからです。
そのため、死にたい気持ちが浮かんできたら、「死にたい気持ちを感じている自分」をただ「観察」し、「感じて」みましょう。
そうすると、色々なことが見えてきます。

例 「ああ、死にたいって思ってもお腹が減るんだな」
  「こんなに死にたいって思っているのに、車が来たら避けるんだな」

「死にたいと思う」ことは、良いことでも悪いことでもありません。「死にたいと思う」そんな自分をただただ観察し、感じてみましょう。

<健常者の定義>
「健常者」を定義、設定することで誰もが苦しみます。なぜなら、人間の理想像を「健常者」として一般化することで、人間の生き方や感じ方、考え方が圧倒的に窮屈になるからです。また、今の自分の状態を「健常者」なる幻想と比べることに何の意味もありません。
SLIMは、「普通」が存在しない場所になることを目指しています。何のために?
「仲間はずれ」のいない世界をつくるためです。

<他人の気持ち>
人間の気持ちを「理解する」ことはできません。それは、「感じる」ことしかできないからです。もし他人の気持ちが「理解できた」と思ったら、それは確実に外れています。
人間の気持ちは、そんなに単純なものではありません。

<ごはんを食べませんか?>
SLIMで、ごはんを食べませんか?
SLIMで、お茶を飲みませんか?
ごはんやお茶の最中、もし邪魔だったら私たちは外に出かけてきます。
たまには落ち着いて、ゆっくりと時間を過ごしてみませんか?

<どこへでも行ける>
私たちは、どこへでも行けます。一見不可能と思えるような所にも。
信じて、情熱をもって、感じればいいのです。
私たちにとって、制限(limit)はありません。

<戻ってこれる学校>
SLIMは、皆が暮らせる、そして、いつでも戻ってこれる学校を目指しています。
SLIMは生徒にとって最高の「居場所」であり、共にたたかう強力な「仲間」でもあります。

<すべてに理由がある>
この世で起きる物事にはすべて、「理由」があります。そして、どれかにだけ理由があるということはありません。
例えば、待ち合わせの相手が約束の時間に遅れて来たとします。それだけ聞くと、「約束の時間に遅れる」という行為を「悪」とみなし、その行為を徹底的に非難したくなるかもしれません。しかし、実は関係ないと思われる物事すべてに理由があるはずです。
例えば、「嫌いな相手だから行きたくない」、「外は寒いから、なかなか行きたくなかった」、「音楽を聴いていたら遅くなった」などの理由です。
理由のない物事はありません。だから、あまり決めつけない方がよいのです。

<あなたは天才だ>
あなたは天才です。SLIMは、そのことを知っています。
後は、あなたがその事実を知るだけなのです。
そして、知るだけでは足りません。信じてください。
自分自身が唯一無二の天才だということを。

テンプル騎士団のように>
SLIMは共にたたかう仲間であり、目標を達成すること、幸せになることを至上命題としています。
強烈な目標を持った集団は、倒されても、負けても、失敗しても、決してあきらめません。たとえ自分たちの場所が奪われても。自分たちの国が奪われたとしても。
失敗しても自分たちの「システム」を改善しつづけ、何度でも挑戦しつづけます。

<本当に必要な人間関係>
本当に必要な人間関係は、それほど多くありません。そのため、人間関係は慎重に選ぶ必要があります。
目的の達成のために協力してくれる人、応援してくれる人、共通の目的を持つ人…。
私たちは、このような人たちと協力していきましょう。

<たたかい>
SLIMの活動は、様々なものに対する「たたかい」でもあります。

例 ・「普通」という概念に対するたたかい
  ・教育の常識に対するたたかい
  ・あらゆる常識に対するたたかい

そして、SLIMの目指す「教育革命」(educational revolution)は、この「たたかい」を通じた先にしかありません。

<自意識の養成>
従来の学校組織は、生徒の「自意識」(=「自分がどう見られているか?」)を養成することに主眼を置いてきました。
なぜ、彼らは生徒の自意識を養成したいのでしょうか?
それは、命令に従わせるため、支配しやすくするため、社会に順応的な人間を育てるためです。個性を持った人間に対して、「自分がどう見られているか?」を徹底して意識させるのは、大勢に従わせるための簡単で安上がりな方法です。
自分の限りある人生を、このような「自意識養成所」に託すわけにはいきません。

<何を基準とするか?>
私たちが行動する基準となるものは、「自分の気持ち」だけです。
「他人の気持ち」を基準にして行動する人々に屈するわけにはいきません。
「自分が我慢すれば…」、「〇〇としての責任が…」と口にする人々の意見に屈するわけにはいかないのです。

<病気の状態について>
病気の状態を、健常時と比べてはいけません。病気のときは、休むことが仕事です。
回復して少しやる気が出てきたら、必ずまた活動できるようになります。

<できることをやる>
どんなときも、できることをやるしかないのです。
しかし本当に疲れたときは、休みましょう。休むことは、目標の達成の阻害要因とはなりません。
何もかも忘れてゆっく休みましょう。

<見かけで判断しない>
どんなときも、「見かけで判断しない」ことによって、人間の心は満たされます。
SLIMでは、そのための練習を行います。本質を見抜く力を身につけ、余裕をもって行動できるようになりましょう。

<責任について>
自分のペースで、自分の決めたことをやってみる。そうすれば、「責任」は自然に生まれてきます。
責任は、他人に押しつけたり押しつけられるものではなく、自分が自分であるための支えとなるものです。
難しいことは何も考えず、踏み出してみましょう!

<夢のカード>
自分の夢や目標を書いた「夢のカード」を作ってみましょう。
そして、「夢のカード」を財布やスマホケース、パスケースの中に入れていつも持ち歩きましょう。
レジでお金を払うとき、スマートフォンをチェックするとき、定期券を取り出すとき、自分の夢を思い出し、何度も何度も確認しましょう。
そして、夢のカードを見るたびに、頭の中でこう唱えましょう。
「自分はできる、絶対にできる!絶対にあきらめない!」

<直感を大切にする>
SLIMでは、理性や思考よりも「直感」の力を重視します。
大切なことは、「~べき」、「~しなければならない」という思考ではなく、「~しよう」、「~したい」という想いや情熱です。
SLIMは、生徒の直感を何よりも固く信じます。直感がやがて夢になり、目標になるのです。

<体感覚を磨く>
SLIMでは、「体感覚」(五感)を徹底して磨きます。それは、思考に頼るのではなく「身体全体」で感じることができるようになるためです。
「考える」のではなく「感じる」ことに重点を置くことによって、人間は確実に幸せを感じることができるようになります。もし、「考える」ことだけに重きを置いていた場合、一向に幸せを感じることはできません。
体感覚も磨くトレーニングとしては、以下のような方法が挙げられます。

例 ・手足の感覚に意識を集中させる
  ・呼吸に意識を集中させる
  ・瞑想を行う
  ・周りのものに名前をつける

体感覚を磨くことによって、自然に幸せを感じることが多くなります。また、直感の力を高め、夢や目標の達成に役立つヒントを得られやすくなります。

<人生の課題>
目の前にある課題は、ある意味で人生のご褒美です。現時点で解決していないからこそ、課題が存在しています。そして、現時点で解決していないということは、その課題は将来的に必ず解決できるということの裏返しでもあります。課題の解決方法をSLIMと一緒に考えましょう。
課題が増えるごとに、人生のご褒美が増えることを感謝し、喜びましょう。

<夢を信じる>
SLIMは、従来の学校よりも、親や友人よりも、他のどんな人よりも、生徒の夢、やりたいこと、直感、信念、情熱を固く信じます。
そのため、SLIMは教室に生徒の夢や情熱を紙に書いて貼り、一緒に応援するのです。

<夢は消えない>
夢、情熱、信念は決して消えません。夢を一度立てたら、歩いているとき、食べているとき、他のことについて考えているときなど、どんなときも夢や情熱に向かって進んでいます。
だから、心配することはないのです。

<自意識からの解放>
SLIMでは、できるだけ多くのことを「自意識」から解放するトレーニングを行います。
自意識という「悪魔」に邪魔されないことによって、生産性が飛躍的に高まり、目標の達成がはるかに容易になります。
自分の思い通りに動けるようになるまで、粘り強くトレーニングを行いましょう。人生には、自意識などというちっぽけなものには到底収まりきらないほどの魅力があります。

<世界一行きたくなる学校>
SLIMは、「世界一の学校」を目指しています。それは、「世界一行きたくなる学校」ということです。
生徒がSLIMに喜んで行き、自分の目標を達成することができれば、SLIMの目的は達成されます。

<与えること>
本当の充実は、「受ける」ことではなく「与える」ことにあります。「与える」ことはすなわち、より多くのものを「受ける」ことを意味します。
だから、いくらお金持ちになったとしても、それだけで幸せというわけではないのです。

<話すこと>
人と話せなくても構いません。挙動不審でも構いません。人見知りでも構いません。
SLIMは、生徒の本質を見抜き、目標を達成するために力を尽くします。
本当に話すのが苦手だったら、メールや手紙でも構いません。気負わずに進んでいきましょう。